2014年9月19日金曜日

[漫画感想文:機動警察パトレイバー/著:ゆうきまさみ]篠原のオートバランスは一品

さて、読みかけなのですが感想文を投稿。

作品には後に残るものというのがあり、その中でも後の世に影響与える作品がいくつかあります。
ロボ作品で誰でも知っている物としてはガンダム(富野作品全般)があり、アニメのロボといえばこれなわけですが、漫画といえば機動警察パトレイバー(以下パトレイバー)です。

もう20年も前の作品なわけですが、この作品では題名でもあるレイバー、二足歩行機械をまず扱っています。今では企業の出したロボットは幾つもありますし、物によっては介助支援用のスーツ型であったり、ランドメイト(*1)のような物、はてはパロテイバーやガンダムの様に搭乗型まで現れています。

これにはガンダムの影響もたしかに大きいわけですが、警察用レイバー、街中で活動するロボットとして登場する事がその後の現実での開発にイメージを湧かせ易かったのではとも思います。有名なロボのアシモは既に開発が始まっていて足だけですが歩いてはいたわけですが。

そうそうアシモ一ですがパトレイバーと関係があるかもしれないなと思ってます。
確実にそうだと記述があるものをネット上で探せてないのですが、

こちらに、 http://dic.nicovideo.jp/a/asimo

同時期には新たな姿勢制御システムが採用された。すなわち、「倒れそうになったら踏ん張る」という従来の姿勢制御から、「倒れそうになったら踏ん張り、それでも駄目なら倒れる方向に向かって加速する」というものになった。これによってE5、E6は数cmの段差や2~3度の傾斜の上を歩くことができた。

とあります。このアシモのE5とE6は夫々1992年と1993年となっています。
パトレイバーの一巻で篠原のレイバーのオートバランスの関してメーカーの人が
「人間だって転びそうになったら そっちの方向に足だすでしょ?」
と言っています。
そしてその後足を一本失ったクラブマンハイレッグが機体をふら々させながら立っているシーンがあります。
アシモの倒れそうになった方に向かって加速するってのは、そちらに重心を写すって事なわけですが、実はパトレイバーのこのあたりの部分を読んだからではとちょっと思ってます。
何時だったかTVでアシモに関ってる人がインタビューの中で影響を受けた作品としてガンダムではなく、パトレイバーを挙げてた事を見た覚えがありますし。

そして他にも様々な最先端が当事の日常の世界に登場していきます。
一つは冒頭からずっと裏に出てくるバビロンプロジェクト。
当事はそこまで温暖化や異常気象、環境破壊は話題にはなってなかったと思います。環境破壊に関しては公害どうので地域が狭い話でしたし。

そして13号のバイオ関連。
エヴァがこのあとの95年とかですし、遺伝子とか細胞とかもこれ以降ですよね。

さらにネットワーク。
シャフトでネットワークを使ってるシーンあどがあるのですが、この当事はまだwwwが生まれたばかりであり一般にネットが使われるまでまだ数年ある時期でした。

ロボの部分でも書きましたが、パトレイバーはその当事の最先端として登場し出して来たものを扱い、それを日常の中に登場させる事でその当事開発してた人、そして読んでそれが実際に世の中に出てきたのを知った人たちに、直ぐそこの未来はこうだと絵で示せた作品で、それ故に大きく影響を与えたのかもしれないなと思っています。

今読み直すと当たり前の日常のようで、でも古い部分があり、それで居てまだ出来ない部分もあったりと結構不思議な時代感に感じますね。

そんなこんなを考えて読み直しているわけですが、ちょっと読む時期を間違ったなーとも思いつつ読んでます。
パトレイバーの連載は1988-1994年なのですが、一気に読むと冬に始まり翌年の夏に終わる作品だと感じます。そこでこの作品は春先から初夏あたりに読むと作中の季節感とあうので、もし読むならその時期がお勧めです。ついでに映画やOVAなんかも一緒にみると良いです。映画一作目は夏だしさ。そして秋や冬に映画二作目かな。

ということで、てきとーに書いてきましたが、当時の10年後である2000年あたりを想定して書いた作品であり1990年頃の作品なので少し古さはあるのですが、今読んでも面白く、どこか新目のある作品なので機会があれば、まずは漫画からシリーズをぜひ。


*1:士郎正宗の作品であるアップルシードに登場する着込むタイプのロボ。エイリアンでも出てきたタイプやつね。


#漫画感想文

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